その他ボランティア

海外の絵本紹介 第3弾

今日は子どもの日です。

難民キャンプで生きている子どもたちのために作られた絵本をご紹介します。

エルセラーン1%クラブと提携する『公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(以下SVA)』は難民キャンプなどでの地域で、絵本を作成するなどの図書事業を展開しています。

今回はミャンマー・タイ難民キャンプでの活動として製作された「きつねの家族」という絵本のご紹介です。

身近な子どもさんとご一緒に楽しんでください。


あるところに、オスとメスのきつねがいました。2匹のきつねは、お互いにとても愛し合っていました。






メスのきつねが子どもを授かり、子どもを産むことになりました。
しかし、オスのきつねは、メスのきつねに向かって「ここは危険なところで、獰猛な虎がいるから、もしここで子どもを産んだら、虎がすべて食い尽くしてしまうだろう」と言いました。

しかし、すぐに陣痛が始まって、痛みをこらえることができなくなり、メスのきつねは赤ちゃんを産みました。





メスのきつねが子どもを産んだ後、2匹のきつねはどうすることもできません。
そこで、オスのきつねは、メスのきつねに「俺は木に登って見張る。もし虎が来るのを見たら、知らせるから、子どもを鳴かせなさい。そしたら今度は俺がお前に、なぜ子どもが鳴くのか尋ねる。お前は『この子は虎を食べたいから鳴いているんだ』と答えなさい」と言いました。

やがて虎が来ました。
オスのきつねはメスのきつねに知らせ、メスのきつねは子どもを鳴かせました。
そして、計画どおり実行することにしました。





そこで赤ちゃんきつねは「ウオー、ウオー」と鳴きました。

オスのきつねはメスのきつねに「なぜ子どもが鳴いているんだ」と尋ねました。
メスのきつねは「虎を食べたいからよ」と答えました。
虎はそれを聞いて、怖くなり逃げていきました。




逃げていく途中、虎は猿に会いました。
そして先ほどあったことを猿に話しました。

すると猿は「きつねが虎を食べるなんて今まで聞いたことがない。虎がきつねを食べるもんだ。よし、一緒にきつねのところへ行き、みんな食べてやろう」と言いました。





そして虎と猿は一緒にきつねのところへ行きました。






オスのきつねは虎が猿と一緒に来るのを見て、猿に向かって言いました。

「お前は俺に7フィート分以上の獲物の借りがある。でもお前が今連れてきた虎はたった5フィート分じゃないか。それならお前も食べてやるぞ」と言いました。





虎と猿はそれを聞いて、とても怖くなり一目散に逃げていきました。






それ以来、きつねの家族はずっと幸せに暮らしました。


おわり





いかがでしたか?
産まれたばかりの赤ちゃんきつねも、自分の役目を立派に果たしていましたね。



この絵本は、1%クラブへの寄付金によって製作されました。

『きつねの家族』
絵本製作:公益社団法人シャンティ国際ボランティア会


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