ボランティア

スプリングフェスティバル ボランティア報告(前)

3月に3回にわたって開催されるスプリングフェスティバル。
エルセラーンと提携するNPO団体からの活動報告を前後編で紹介します。
前編はタイ国内で子どもたちのための図書活動を中心に展開するNPO法人シーカーアジア財団。


◆提携NPO団体からの報告
3月11日 タイでの図書館建設を担うシーカーアジア財団 秦辰也 副理事長から


【タイでの図書館にかかわる活動は3つ】
1.学校図書館の建設・・・今回のフェスティバルで開館式を迎えた西川図書館の建設。学校が図書館を必要とする背景には「移民労働者問題」があります。詳しくは後述。



2.コミュニティ(=地域)図書館の運営・・・タイに多く点在するスラムで「子どもたちが本に触れることができる」貴重な施設。2016年にフェスティバルでお会いした「スラム出身の外交官」オラタイさんは3歳からこのコミュニティ図書館に通い詰めだったそうです。オラタイさんは現在カザフスタンでタイ領事として駐在。





3.移動図書館・・・山岳部でたくさんの本に触れることができない子どもの為に車で本を運びます。また、学校の先生に「子どもたちが本を楽しめるような指導方法」もレクチャーします。









【西川図書館について】

図書館外観

首都バンコク西のサムットサーコーン県にある。


漁港の町。
ミャンマー、カンボジア、ラオスなどからの「移民労働者」にとって、水産加工、水揚げ、遠洋漁業など働き口は多い。
移民労働者の子どもたちは故郷を離れ育つためタイ国内の学校に通うことができても「外国語(タイ語)を習得する」ということをしなくては進級できない。
教科書以外、授業以外でも「本」に興味を持って触れることでタイ語習得のサポートができる、という意味で図書館が果たす役割は大きい。

一方で、ミャンマー国内の紛争が移民労働者の増加に拍車をかけた。
そのため西川図書館がある学校は生徒数が311名から525名に増えた。

西川図書館のある学校(ワットシリモンコン小学校)の校舎


しかし移民の子どもが多いためタイ政府は「自国の子どもが少ない学校」として積極的にこの学校をサポートしない。
そのため今回の図書館建設は学校にとっても大きな助けとなった。

図書館内観



次回はバングラデシュに開校した2校と現地支援の実情を報告します。


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