ボランティア

スプリングフェスティバル ボランティア報告(後)

3月に3回にわたって開催されるスプリングフェスティバル。
エルセラーンと提携するNPO団体からの活動報告を前後編で紹介します。
後編はバングラデシュで38年間も活動するNPO法人 P.U.S バングラデシュの村をよくする会(以下P.U.S)からの現地報告です。

3月18日、25日 P.U.Sの岩下八司代表(写真右)と啓子副代表(写真左)



【バングラデシュでの教育支援と学校建設について】

岩下八司代表
「よく『どういう基準で学校を選ぶ?』と聞かれるけれど、これが難しいんですわ。
基本的に『政府の支援が届いていない学校』が対象になるが、政府の担当役人は、『自分の親戚がいる村』とか『そこの村からお金を受け取る』とか、そういう理由で建設予算を優先的に回す、というのが現実にあるんやね。
ほかにも、建てたあとに役人が行きやすいように、車道が整備されているとか、都市部から離れていないとか、そういう学校は政府から支援を受けやすい。
そうすると、P.U.Sは『車道が整備されていない』、『都市部から離れている』学校の建設支援を受け持つことになります」




ほかにも役人の『政治的判断』で、そこまで進めていた建設事業がいっぺんにひっくり返されることもあります。
なかなか難しいことが多い国やけど、エルセラーンのみなさんの想いを受け取ってるから、頑張らせてもらってます。







「校舎の色は、P.U.Sの1校目からずっと『エルセラーンカラー』のピンク色です。
エルセラーンのみなさんに喜んでほしくて、自発的に始めさせてもらったけど、これが現地でウケてます。
子ども達だけやなくて、村の大人たちにもウケてて、学校の近くの民家がピンク色になってました」





【女子の児童婚について】

岩下啓子副代表
「何度もバングラデシュに行っていると、去年会った女子生徒が今年は学校にいない、ということがあります。
事情を聞くと、『結婚して家庭に入っている』ということが多いんです。
幸せそうな顔をしてるんなら、なんも言わんとこうと思いますが、そうじゃない。本当に悲しそう。
14,5歳の女の子が、40歳50歳と、現地だと孫とおじいちゃんくらい離れている男の人と結婚させられてます。
コロナ禍で、収入が減った家庭は『まだまだ勉強したい女の子を結婚させる』というケースが増えてしまいました」


ー 嫁ぎ先から逃げてきた少女。校長先生、P.U.Sが連携して復学をサポートした。


ー エルセラーン1%クラブは女子生徒の望まない児童婚を防ぐため『緊急奨学金』を支援。



3月のフェスティバルではバングラデシュに新たに2校が開校しました。
現在11か国に242の学校・図書館ができていて、子どもたちが学んでいます。



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